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自宅で簡単!木製家具の補修方法とお手入れのコツ

2025.03.31
編集:HOPPL 開発部
HOPPL 開発部
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木のぬくもりを感じる風合いが素敵な木製家具は、お部屋に置くことで心をほっとリラックスさせる効果があります。

しかし、木製家具は水分に弱かったり傷が付きやすかったり、プラスチックやガラス製品とは違う注意点もあります。
家具は毎日使うものだから、日常生活の動作で少しづつ傷は付いて当たり前。
とはいえ、気に入って大切に使っていたものにうっかり傷を付けてしまったときはとてもショックですよね。

この記事ではご自宅で用意できるものやホームセンターで購入できるものを使った、自分の手で簡単にできる木製家具の補修方法とお手入れのコツをご紹介します。

ささくれやざらつき、汚れの対処法

サンドペーパーで表面をなめらかに

木製家具の表面にささくれやざらつき、頑固な汚れがある場合、目の細かいサンドペーパー(1000~1200番)で優しく磨くと効果的です。

木製家具の多くは傷や汚れの防止のために表面に塗装が施されています。
強くこすりすぎると塗装が剥がれる恐れがあるため、注意が必要です。

塗装のべたつき解消法

ラッカースプレーで塗膜を作る

塗装がべたつく場合、つや消しタイプのクリアなラッカースプレーで再コーティングすると改善されます。
小さなすり傷が目立つときも同様の方法で目立たなくすることが可能です。
作業前に表面を清掃し、サンドペーパーで軽く磨いた後、屋外でスプレーを施してください。
ホームセンターなどで1,000円以内で購入できます。
シリコンラッカースプレー つやけしとうめい
まず、固く絞った布で軽く水拭きした後、乾いた布で空拭きしてください。

次に、一旦風当たりの良い所に置いて乾燥させた後、サンドペーパーの細かい番手(1000番程)で表面をなめらかにします。
このとき、サンドペーパーで強くこすってしまうと塗装が大きくはがれてしまいますのでご注意ください。

最後に、表面が濡れていないことをご確認のうえ、ラッカー塗装を施してください。
一度乾かし、再度重ね塗りをするとよりきれいに仕上がります。

ラッカースプレーは匂いが強いため、散布される際は屋外で行っていただくことを推奨いたします。埃等が付着しないよう、風のない晴れた日に行うのが理想的です。
室内で行う場合は、必ず風通しの良い場所で行ってください。
予め、汚れてもいい物で周囲をカバーすることが必要です。

すり傷や小傷の修復方法

補修マーカーで隠す

浅いすり傷などで色が変化した部分は、「住まいのマニキュア」などの補修マーカーを使用すると目立たなくなります。
補修マーカーはホームセンター等でご購入いただけます。
傷の周囲と近いカラーを選んでください。
住まいのマニキュア
補修マーカーで傷の上をなぞった後に、乾いた布等で軽くぼかすようにこすると自然に仕上がります。

へこみやひび割れの補修手順

補修クレヨンで埋める

小さなへこみや少し深さのあるひび割れは、補修クレヨンでが有効です。
補修クレヨンはホームセンター等でご購入いただけます。
傷の周囲よりも薄いカラーの補修クレヨンを選ぶのがポイント。
クリアカラーのクレヨンは、どんな木材のカラーでも比較的目立ちづらくおすすめです。
かくれん棒
まず、傷やへこみをクレヨンで埋めた後、定規などの固いもので余分なクレヨンを削り、乾いた布で表面をなめらかに仕上げます。

このままの状態ですと、補修した部分だけつやのある状態になりますので「つや消しのラッカースプレー」をかけて乾かすことで、色が馴染みます。
(ラッカースプレーを使用する際は、上の「塗装がべたついてしまったとき | ラッカースプレーで塗膜を作る」に記載の注意点をご確認ください)

色合いの違いが気になる場合、補修マーカーとの併用も可能です。

積層合板の剥がれ修理

木工用接着剤で固定

積層合板とは、木材を薄くスライスした板を何枚も貼り合わせた板です。
木工芸品や家具、建築材料など幅広い用途で使用されており、無垢材に比べて反りやゆがみが出にくいこと・強度があり割れたり裂けたりすることが少ないことが利点です。

しかしながら、長期間使用するうちにその合板の薄い板同士の接着がはがれ、めくれた状態になってしまうことがあります。
これは湿気と乾燥のくり返しで木材が伸縮を繰り返し、反りが発生すること等が要因です。

そんな時は木工用接着剤と固定器具を使用して、再接着します。

木工用接着剤や固定器具(クランプ)は、ホームセンターの他100円均一ショップ等でもご購入いただけますよ。
セメダイン 木工用接着剤
固定器具(クランプ)
割れた部分の上に木工用接着剤を厚く出し、指やへらなどを使ってならしていきます。
この時、割れ目の奥まで接着剤が入り込むよう、押し込みながらならします。
ある程度ならしたら、ウェットティッシュや濡らして固く絞った布などで余分な接着剤を拭き取ります。
※ティッシュペーパーを使用すると接着剤の水分でペーパーが細かく千切れ、接着剤に付着してしまう恐れがあります
固定器具(クランプ)を使って、板同士が離れないようにしっかりとおさえます。
この時、クッション性のない固定器具(クランプ)をご使用の場合は、家具に跡が残らないよう必ず薄い当て木板を一緒に挟んでください。

割れが広範囲の場合は、固定器具(クランプ)を複数個使用します。

圧迫によって接着剤が多少外に押し出されますので、ウェットティッシュや濡らして固く絞った布を使って軽く拭き取ってください。
100円均一ショップ等でも購入いただきやすい形 跡が付いてしまう為必ず両側に当て木が必要です
1日程度置き、接着剤がしっかりと硬化していることを確認したら固定を外して修理完了です。

木製家具のお手入れポイント

木製家具はきちんとお手入れをすれば、壊れにくく長持ちします。
日々以下のようなことに気を付けていきましょう。

汚れが付いた時のお手入れ方法

木製家具が汚れた場合は基本的にやわらかい布で乾拭きして汚れを拭き取ります。

汚れが落ちにくい場合は中性洗剤を薄めた水で濡らし、固く絞った布で拭いた後乾いた布で表面の洗剤分や水気をよく拭き取っていただければ問題ございません。
洗剤分や水気が残っていると木材が膨張し割れの原因となりますのでご注意ください。

カビが発生してしまった場合も同様の手順で対処いただけます。

水分が付いたらすぐに拭き取る

水分がついたまま放置すると、表面が白っぽくなってしまったり、膨張してひび割れが入ることがあります。
また、濡れたコップや熱い器を置きっぱなしにしてしまうと、輪染みの原因にもなります。
一度輪染みになってしまうと、元に戻すことは難しいので注意が必要です。

アルコール消毒は避ける

アルコールは木製家具に施されたコーティングを溶かしてしまう恐れがあります。
除菌のためウェットティッシュ等を使用したい場合はノンアルコールのものが安心です。

また、除光液も塗膜を溶かす原因となりますので、使用は避けましょう。

直射日光・エアコンの風を避ける

乾燥は木製家具のひび割れや反りの原因となります。
また、直射日光が当たり続けると温度が上がり、乾燥の原因となるだけでなく紫外線による日焼けが発生します。

まとめ

HOPPLの木製家具を使ったインテリア
自分でできる木製家具のお手入れと補修方法ををいくつかピックアップしてご紹介しました。
もし傷がついても、自分でできる補修方法を知っておくと、長く美しい状態を保つことができます。

使うごとに、少しづつつやが出たり色合いが変化したりと長い時間をかけて楽しむことができるのが木製家具の良いところ。

今回は傷を「隠す」方法をご紹介しましたが、傷やシミは日々必ず刻まれていくもので、時間が経つとそんな傷やシミも含めて思い出となります。

日々のケアを心がけ、あたたかな木製家具を使ったお部屋づくりを楽しみ、愛着のある家具と共に快適な生活を送りましょう。
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